安全性・経済性向上のための設計ガイドライン策定を目指す
2017年4月26日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)と一般社団法人太陽光発電協会(以下、太陽光発電協会)および奥地建産株式会社(以下、奥地建産)は、構造安全性の高い太陽光発電システムの実現に向けて、耐風圧性能の実証試験(以下、同実証試験)を開始すると発表した。
2012年7月からスタートした固定価格買取制度により、太陽光発電システムの導入が増加しているが、構造設計が不十分で強風で損壊した被害などが報告されており、同システムの安全性と経済性を両立させた設計ガイドラインが必要となった。
そこで、NEDOと太陽光発電協会および奥地建産は、太陽光発電システムの構造安全性の課題に関する調査・研究・実証試験プロジェクト(期間は2016~2018年度)を進めている。
同実証試験では、2019年2月末までに、設計ガイドラインを策定するために、同システム用架台の性能や信頼性の検証を行う。
耐風圧性能試験の概要
同実証試験は、奥地建産の本社工場に世界最大規模の水平型動風圧試験装置を導入して実施する。同試験装置は、加圧ファン、圧力調節弁、圧力チャンバーや圧力測定器などから構成されており、加圧ファンによって発生させた空気圧を試験体に加え、耐風圧性能を調べることができる。
また、有効寸法が幅16m×奥行6m×高さ4mの大空間を有するため、実際の太陽電池とその支持架台を設置して、実際の台風などの強風を超える加圧条件で試験を行うことができる。
(画像はプレスリリースより)
NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100757.html