奏効率は28%~38%
米メルク社が米国東部時間2017年6月3日、抗PD-1抗体キイトルーダ(R)(一般名:ペムブロリズマブ)について、高度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)の進行固形がん患者を対象とした2つの第2相臨床試験であるKEYNOTE-164試験及びKEYNOTE-158試験のデータを初めて発表したことを、MSDが2017年6月7日のニュースリリースで伝えた。
この試験で組織型に依存せず持続的な奏効が認められ、奏効率(ORR)はMSI-H/dMMRの大腸がん(CRC)患者で28%(95%信頼区間:17-41)、他のMSI-H/dMMRの進行固形がん患者で38%(95%信頼区間:27-49)となった。
これらのデータはシカゴで2017年6月2日~2017年6月6日に開催した2017年米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO 2017)において2017年6月5日に発表された。
30種類以上のがんに500件以上の臨床試験が進行
キイトルーダ(R)の臨床開発プログラムでは、30種類以上のがんに対して500件以上の臨床試験が進行し、うち300件以上がキイトルーダ(R)と他のがん治療薬の併用療法を評価するものである。
がん免疫臨床開発プログラムには、MSI-H及びdMMRのがんに対するキイトルーダ(R)の単独療法について、承認に向けた複数の臨床試験が含まれている。
日本国内でキイトルーダ(R)は、根治切除不能な悪性黒色腫及びPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能・効果で承認を取得し、2017年2月15日に発売を開始、2015年10月27日には治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果について、厚生労働省から『先駆け審査指定制度』施行後初めての対象品目の一つに指定されている。
(画像はMSD株式会社のサイトより)
MSD株式会社ニュースリリース
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