フランスの病院の精神科病棟にて
3月23日、フランス北西部の大西洋に臨む港湾都市ル・アーヴルにあるル・アーヴル病院の精神科病棟に勤務する女性介護士が、病棟に入院中の患者にカミソリの歯を突き付けられ、けがをするという事件が発生した。この病棟は主に精神障がい犯罪者の隔離入院を行っている。
今回の事件が起きたのは、23日月曜日の午後1時ごろだった。前週の金曜日に入院したばかりの1人男性患者がカミソリの刃をもって、女性介護士ののどに突き付け、突然おそいかかったのだ。
彼は脱走を試みた結果、このような暴力に走ったらしい。すぐに2人の同僚介護士が駆けつけ、男性患者を取り押さえることができたが、このときに同僚の2人も腕や顔に切り傷を負わされた。
セキュリティーに問題はなかったか?
事件を受けて、男性患者がどのようにしてカミソリの刃を手に入れたのか捜査が行われた。調べによると男性が所持していたたばこの箱の中にカミソリの刃を隠し持っていたようである。男性は、ル・アーヴルの刑務所を出てこの病院に入院する際、一連のセキュリティーチェックが行われていたはずなのに、どこで見落としがあったかは、現在調査中である。
ル・アーヴル病院の精神科病棟でこのような事件が起きたのは、2013年5月の設立以来、これで3件目である。この病棟に勤務する介護士たちは皆、自らの希望で働いているが、身に危険が及ぶなど理由から、就職希望者は年々減少している。
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