ルート整備での安全性、地質評価に協力
東南アジア最高峰、キナバル山(標高4.095メートル)の登山道再開において、独立行政法人国際協力機構(JICA)は、3日、代替登山ルートの整備に関し、落石対策・登山道安全性評価調査団を派遣し、安全性、地質評価などの協力支援を行ったと伝えた。
今年6月に起きた地震により、日本人を含む10人を超える登山者がその犠牲となった。その後、マレーシア政府は登山道を閉鎖し、さらに高い安全性を確保するため再整備を開始。12月1日に開通された登山道の整備には、政府高官など当局関係者も積極的に参加した。
マレーシア政府、JICAに支援を要請
マレーシア政府は、登山道の再開に向け、複数の代替登山ルートの提案を独自に募り、JICAにこれらのルートに関するリスク分析や検証についての支援を要請した。公益社団法人日本山岳ガイド協会との連携により支援に向けた調査団の派遣が実現した。
2000年にユネスコ世界自然遺産に登録されたキナバル自然公園内に位置するキナバル山は、この地域の重要な観光資源となっており、6月に起きた地震による被害は、地域の経済や雇用に大きな影響を与えた。
今回新たに開通した登山道は、安全性はもちろん、眺望の素晴らしいルートで、これまで以上に多くの登山客を誘致すると期待されている。
(画像はJICAニュースリリースより)
JICAニュースリリース
http://www.jica.go.jp/