山岳トンネル用のシステムを開発
鹿島は11月24日、システム「スイリモ(水(すい)リサーチ・モニター)」を開発した。これによって切羽前方にある湧水区間の状況をさらに正確に把握することができ、本掘削の前に適切な湧水対策工を検討・選択できるようになる。
山岳トンネルにおいては、切羽前方の地質や湧水区間などの状況を最初に把握することが、工事の安全上非常に重要だ。
特に掘削途中で突発的な大量湧水があった場合には工程の遅延や、労働災害につながる恐れもあることから、湧水の位置やどのぐらいの規模なのかなどを事前に把握しなければならない。
2つの機能を搭載
近年では、500m以上の超長尺コントロールボーリング調査により、前方の断層破砕帯等の地質状況把握を行っていたが、これまでの湧水に関する調査や計測では、正確な湧水データを把握することは困難であった。
今回、鹿島が開発したシステムは、切羽前方の湧水区間の湧水圧・湧水量を超長尺ボーリング削孔と同時に正確に計測できるものだ。
「スイリモ(水(すい)リサーチ・モニター)」は、先端部湧水圧の測定と口元湧水量の自動計測を組み合わせている。
ボーリングマシン先端部に、電源内蔵型水圧計ユニットを装備することで、削孔中の先端部湧水圧の計測が可能にした。そのうえ電磁流量計を設置することによって、連続的に自動で計測することができるようになった。
(画像はプレスリリースより)
鹿島 プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201511/