多発性骨髄腫患者対象に
Amgen(アムジェン社)および子会社であるOnyx Pharmaceuticals,Inc.,(オニキス社)は8月4日(米国現地時間)、再発の多発性骨髄腫患者を対象とした第III相臨床試験(ASPIRE試験)の中間解析において、カルフィルゾミブ(米国での製品名:KyprolisR静脈注射)投与群において主要評価項目である無増悪生存期間の優越性が示されたと発表した。
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小野薬品工業株式会社は、アムジェン社およびオニキス社が全世界で開発中の二つのプロテアソーム阻害剤(カルフィルゾミブ/注射剤とoprozomib/経口剤)について、全がん腫を対象に日本で独占的に開発・商業化する権利を取得しており、8月11日、今回の臨床結果を公表した。
多発性骨髄腫は、血液のがんの中で2番目に多く、骨髄の中にある形質細胞の異常によって引き起こされる。
米国の患者数は約7万人で、欧州では約8万9千人、全世界における患者数は約23万人である。米国では年間2万4千人が新たに多発性骨髄腫と診断されており、欧州では、年間3万9千人、全世界においては、年間11万4千人が新たに多発性骨髄腫と診断されている。
米国では2012年7月承認を取得
アムジェン社は、同剤について、米国において2010年9月にオニキス社とライセンス契約を締結し、多発性骨髄腫患者を対象とした臨床試験を実施している。
米国では、オニキス社が既存治療無効の(ボルテゾミブおよび免疫調整薬を含む2回以上の前治療歴を有し、直近の治療期間中又は治療後60日以内に疾患進行を示した)多発性骨髄腫患者の治療を適応として、2012年7月に迅速承認を取得している。
今回の臨床結果については、今年末に開催予定の第56回米国血液学会で発表される予定である。
(浅見園子)
小野薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n14_0811.pdf