新たな2型糖尿病治療剤の承認
第一三共と田辺三菱製薬は、2型糖尿病治療剤である「カナグル(R)錠100mg」について、国内における製造販売承認を取得したことを2014年7月4日に発表しました。一般名はカナグリフロジン水和物となります。本剤については、田辺三菱製薬が製造販売を行い、両社が共同でプロモーションを行います。
本剤の特徴とは
本剤は、世界初の経口SGLT阻害物質であるT-1095をルーツとした日本発のSGLT2阻害剤です。T-1095は田辺三菱製薬が創製しました。本剤は腎臓の尿細管に作用し、尿細管において糖を再吸収する際に関与するSGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)というトランスポーターを阻害する働きがあります。これにより、糖の再吸収を抑制し、尿中に過剰な糖を排泄することで血糖値の低下をもたらすことができます。
本剤の開発にあたっては、国内外の11,000名を越える2型糖尿病患者の協力のもと、第3相試験を行い有効性・安全性の確認がなされました。海外では、すでに本剤の導出先となっているヤンセン・ファーマシューティカルズが2013年3月に米国で承認を取得しており、現在ではアメリカ以外でも、カナダ・オーストラリアをはじめ、世界40カ国以上で承認を受けています。

第一三共 プレスリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/