年齢とともに衰える生殖機能
2012年2月14日放送の「NHK クローズアップ現代」で、「卵子の老化」について取り上げていましたが、その内容は、多くの女性とって衝撃の事実だったに違いありません。
「不妊治療の最後の手段として、体外受精がある」と思っている夫婦や女性は多いのではないでしょうか。しかし放送の中で示されたデータは、35歳で不妊治療をした人のうち、子どもが産まれた割合は16.8%、40歳では8.1%と、「卵子の老化」により、体外受精の成功率も低下することが明らかに。
「「体外受精」をすれば、必ず妊娠できる」と言うのは大きな間違いで、年齢とともにハードルが高くなっていくのです。
「卵子の老化」を知ってさえいれば・・・後悔する働く女性達
浅田レディースクリニック 浅田義正院長は、
「努力では乗り越えられない壁がある。同じ人が5年前、10年前なら苦労なく妊娠してたんだろう」
と語ります。この言葉は、「いつかきっと」「これだけ努力しているのだから」と思っている女性とって、非常に重い言葉ではないでしょうか。
働く女性にとって、20代は仕事を覚える大切な時期、30代は仕事にやりがいを感じ、仕事が楽しくてたまらない時期、そして40代になると管理する側となり、少し自分の都合で仕事の調整がつけるようになってくる時期。結婚をして仕事をしている女性にとって、やっと「子作り」について考えることができる時期は、40代ではないでしょうか。
しかし、働く女性にとって、あまりに残酷とも言える事実が、「卵子の老化」。放送では、「卵子の老化」を知らず、仕事に打ち込み、40代になって不妊に悩む夫婦の姿がありました。この女性も
「もっと早く(卵子の老化を)知っていたら 主人も私も もっと早く結婚したのかもしれないし、とにかく子供を作らなきゃという気持ちにはなっていたんだろうなと」
と話します。
止められない「卵子の老化」
どうしたら、「卵子の老化」は止められるのでしょうか?今のところ、確実な方法はなく、医師たちは日々、研究を続けています。放送の中では、「卵子の凍結」を決断する女性もいましたが、これも確実な方法ではないとのこと。
「いつでも妊娠できる」ではなく、「妊娠には限りがある」と考え、人生設計を考え直す必要があるのではないでしょうか。
NHKクローズアップ現代
産みたいのに産めない ~卵子老化の衝撃~
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3158浅田レディースクリニック
http://ivf-asada.jp/