反政府デモを収拾するために辞任
インド洋のモルディブで、7日、3週間にもおよぶ反政府デモと警察当局の反乱を受け、モハメド・ナシード大統領は辞任を表明した。独シュテルン誌オンライン版が7日付で報じた。
ナシード大統領は、テレビ放送のなかで、
現状では、私が辞任した方が国のために良い。私は力による弾圧で国を統治したくない。辞任する。
と、語った。
数時間後、モハメド・ワヒード副大統領が新大統領になることを表明。ワヒード副大統領は、首都マレの議会で宣誓したことを議会のスポークスマンが知らせた。
ワヒード副大統領は、本来ナシード大統領の任期だった2013年11月まで、大統領として政務につく。
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yusuke.kokubo前大統領派との対立が起因
ナシード大統領は、2008年、1200の島からなる群島の同国で初めて民主的に選出された大統領だった。30年間この国を統治したガユーム前大統領は、権威主義者として知られていた。
事の起こりは、ガユーム前大統領派のモハメド判事が、汚職と野党代表への違法な優遇措置の罪で逮捕されたことである。判事の釈放と大統領の辞任を求める野党支持者のデモが激化していった。
野党の指導者ハッサン・サイードは、
ナシードは汚職と職権乱用の罪で裁かれるべきだ。
と、ナシード大統領の逮捕を要求している。
モルディブは、人気のある観光地であり、世界中から多くの人が訪れる。観光は、最大の経済要因であり、3分の1が観光による収入である。
シュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/politik/ausland/praesident-der-malediven-tritt-zurueck-polizeiputsch-im-urlaubsparadies-1783226.html