東大地震研が引き金
23日、東京大学地震研究所が4年以内に首都圏でM7クラスの直下型地震が発生する確率を70%と発表して以来、にわかに地震の不安をあおるニュースが増えている。
動物の行動や太陽の活動などと絡めてパニックをあおる動きもあるため、注意が必要だ。
ニュージーランドや米でクジラ類大量に座礁
米東部のマサチューセッツ州ケープコッドでは、過去2週間に85頭以上のイルカが浜辺に打ち上げられた。
例年この地域で打ち上げられる海洋ほ乳類は年間120頭程度。2週間で1年分の頭数が打ち上げられたことになる。
ニュージーランドのゴールデン湾でも24日、100頭以上の権堂クジラが浜辺に打ち上げられた。
太陽活動が活発化 北海道でオーロラも
太陽活動の活発化も報告されている。2005年以来の規模といわれ、世界各地で通信被害などが相次いだ。
カナダなどではオーロラが観測され、条件さえ良ければ北海道でも観察できる可能性があるという。
大地震は間近に迫っている?
クジラなどは磁気や電磁波の影響を強く受けるという。地震の直前には、地盤が割れるなどの影響により、強い電磁波が観測されることがある。
実際、米で地震兵器ともささやかれる電磁波測定施設HARRPでは、このところ大きな変動が計測されている。
太陽活動と地震の関係性を示唆する研究論文も見受けられる。昨年11月に開かれた地球電磁気・地球惑星圏学会で九州大学宙空環境研究センターのセンター長、湯元清文教授が発表した論文によると、マグニチュード8.0~9.9の大地震では、調査対象期間に発生したものの79%が太陽活動の最少期に集中していたという。
今回、太陽活動は活発化しており、この論文を信じるなら、大地震が発生するリスクはむしろ少ない、とも言える。
ただ、同論文については、調査対象とした1963年~2000年については、太陽活動と地震に関連性が見られるものの、さらに対象年度を広げると、関連性はほぼ見られなくなるため、「とんでも論文」とする見方もある。
いずれにしろ、状況証拠は「直近の大地震発生」を示唆しているとは言えない。4年以内に来る可能性は高いが、今日明日か4年後か、今のところ誰にもわからない。
安心感を担保するには、住まいの耐震補強や防災用品の備蓄に加え、地震保険や火災保険、入院保険などの見直しも有効だ。
◆AFP
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2853366/8364119◆FNN
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00215912.html◆HAARP
http://www.haarp.alaska.edu/cgi-bin/magnetometer/gak-mag.cgi