英国医学誌に掲載されたスペインの研究
食べ物の中でも油もの、特に揚げ物はコレステロール値を上昇させ、循環器系にダメージを与えるリスクを持つ、とされることが多い。
だが24日、英国医学雑誌「BMJ」に掲載された研究論文によると、オリーブオイルやひまわり油を使った揚げ物は心疾患リスクを上昇させないらしい。
欧州で40,757人を追跡
同研究は欧州在住のスペイン人、40,757人を対象に行われた。1992年~1996年の間に募集された心臓に既往症状のない29歳~69歳の被験者について、平均11年間にわたり入院歴などを追跡調査したもの。
期間中に606人の冠状動脈性心疾患が報告され、1135人が死亡した。
オリーブ、ひまわり油では心疾患リスク上昇せず
スペイン系は揚げ物にオリーブオイルをよく利用する。被験者のうち62%が揚げ油としてオリーブオイルを使い、残りはひまわり油か、その他の植物性オイルを用いていた。
揚げ物の摂取について、もっとも少ない群からもっとも多い郡まで、4段階に分類して心疾患との関連性を分析。その結果、もっとも少ない群を1とした場合、もっとも多く食べる群でも1.08、食べる頻度が2番目に少ない群で1.15と、関連性は発見されなかった。
オリーブオイルなどを利用した揚げ物は、どうやら心疾患リスクを上昇させないようだ。
◆AAAS
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2012-01/bmj-ffi012412.php