参加したい野田政権にもダメージ?
米自動車大手3社で組織する米自動車政策会議(AAPC)は、13日に締め切られた日本のTPP参加に関する意見公募で、反対の立場を表明した。軽自動車の規格など貿易障壁が大きいことが理由という。
軽自動車規格は不合理な政策
AAPCは日本の自動車市場について、軽自動車規格などを問題にした。
軽自動車は現在、新車販売の約30%を占める。不況が続く中、販売価格はもちろん、維持費などもかなり安価ですむことが人気の原因だ。
毎年かかるコストを普通車と比較すると、自動車税で2万円以上、任意保険で1万円程度安くなる。
車検などの費用を含め、2年間の差額を合計すると、10万円弱にのぼる。
軽規格をなくて、米は何を売るつもりか?
現在の軽自動車規格は、1998年に改正された道路運送車両施行規則改正(省令第53号)によって定められている。
大きさは、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.00m以下。エンジン排気量660cc以下となる。
小型軽量の車ゆえ、税制上のコストが安いことに加え、燃費の安さも大きなアピールポイントだ。新車販売ランキングでスズキのワゴンRやダイハツ工業のムーヴなどが首位争いを演じていた時期もある。
ただ、昨今この趨勢には変化が見られる。乗り心地や車内空間の余裕でまさる普通車規格にプリウスなどハイブリッドカーのラインアップが充実し始めたためだ。
ハイブリッド車は軽自動車より燃費がいい。さらにエコカー減税により、取得費用や維持費も従来に比べ、かなり安くすむ。
熾烈な燃費競争で販売シェアを拡大すべくしのぎを削っている日本市場で、たとえ軽の規格が廃止されたとしても、米ビッグスリーは何を売るつもりなのか。販売戦略は明らかににされていない。
◆yomiuri online
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120114-OYT1T00672.htm◆スズキ ワゴンR
http://www.suzuki.co.jp/car/wagonr/