これまでより20倍厳しい新基準
厚生労働省は22日に開かれた部会で、食品に含まれる放射性物質の濃度について、新たな基準値を了承した。
従来の基準値に比べ、飲料水で20倍、牛乳で4倍、一般の食品で5倍の厳しさになる。
Yann適用は来年の4月から
新しい基準値は、放射性物質の影響を受けやすい子どもに配慮したものとなった。
従来「一般食品」は500ベクレル/kg。「牛乳・乳製品・飲料水」は200ベクレル/kgだった。
新基準では一般食品は100ベクレル/kg。「乳児用食品」と「牛乳」は50ベクレル/kg。飲料水は10ベクレル/kgとなった。
ただ、適用は事故から1年以上を経た来年4月からとなっている。新しい基準値そのものも、厳しくなったとはいえ、欧米に比べるとまだまだ甘い数値だ。
環境から受ける外部被ばくを考えると、むしろ欧米より厳しくあってしかるべきだが、そういった配慮はない。
低濃度でも子どもの心臓にダメージ
フジテレビ系列の報道番組『特命報道記者X 2011』に出演したバンダジェフスキー博士(元ゴメリ医大学長)は、日本の子どもたちが負う心臓病のリスクについて警告した。
バンダジェフスキー博士は食品による内部被ばくの専門家。チェルノブイリ事故の際、汚染地で亡くなった人から臓器を取り出し、セシウム量を測定した。
世界でも類を見ないこのデータによると、子どもが各臓器に蓄積するセシウム量が、大人の数倍に上ることがわかる。甲状腺で約3倍、心臓の筋肉では約4倍にもなる。
心臓のセシウム量は心電図異常の発症率と高い相関関係があり、臓器のセシウム量が多いほど、心電図測定で正常な波形を示す子どもが少なくなる。
11ベクレル/kg~26ベクレル/kgの蓄積量で心電図が正常な子どもは40%弱という少なさだが、74ベクレル/kg~100ベクレル/kgではさらに15%以下にまで減少する。
同博士によると、すでに日本の子どもの心臓から20~30ベクレル/kgのセシウムが見つかっているという。
◆福島第一原発20km圏内の光景『特命報道記者X 2011』
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/111218tokumei/index.html◆ユーリ・バンダジェフスキー wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC