団塊の世代の男性についてはよく話題になるが、その世代の女性についてはこれまであまり話題にならなかった。しかし、日本女性の平均寿命は86.39歳。これからの人生は長い。今60代の女性は、どのように行動しているのだろうか。株式会社博報堂DYメディアパートナーズが60代女性のメディア行動について調査を行った。
「学びたい欲」を満たす女性たち
調査によると、子供も独立し、自分の時間を自由に使えるようになった60代女性は、「子育て期」には持てなかった「学びたい欲」を持ち直すことが分かった。マスメディアは、「知識」を得るには格好のツールとなっており、テレビでは「学びたい欲」を満たす番組を楽しみ、ラジオでは人生相談コーナーを聴き、新聞のニュースや時事問題を読んで社会とのつながりを感じ、雑誌で最近のトレンドを学んで話題作りに役立てている女性たちの姿が浮かび上がった。
また、60代女性のデジタルデバイス使用状況は、4割以上がパソコンを使用。約4人に1人は1日に30分以上使い、1時間以上使う人は1割に達した。路線検索や、ネットショッピング、テレビなどで気になった情報の検索など、生活を豊かにするために積極的に利用している。携帯電話のメールは、4割が家族や友人とのコミュニケーションのために日頃から活用。スマートフォンについては、現時点では、60代女性の所有者は少ないが、今後の所有意向は16.5%に上った。
60代女性は、家族の幸せが自分の幸せであるが、自分自身も充実させたいと思っている。マスメディアからの吸収、デジタルデバイスの活用、旅行や習い事にも積極的で、生き生きしたシニアライフを目指しているようだ。今後は、スマートフォンも含めて、この世代の女性の行動が、市場に影響するかもしれない。
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ