欧州連合首脳会議での合意
28日と29日、ブリュッセルで債務危機解決を目指して、欧州連合(EU)首脳会議が開催された。 そこで、ユーロ圏の銀行の監督制度を統一することで合意した。同制度には欧州中央銀行(ECB)が関与し、欧州安定メカニズム(ESM)が銀行に直接資本を注入することが可能になる。
同制度は年内に設立される予定である。欧州連合(EU)のファンロンパイ大統領によると、欧州連合(EU)の財政ルールを順守している国が、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)とESMを活用して金融市場で国債を支援することも認められる。
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dullhunk180度の方向転換が採択に支障を
29日の夜、ドイツでは、連邦議会と参議院で欧州安定メカニズム(EMS)と新財政協定に関する採択を行う予定である。しかし、首脳会議の合意を受けて、連邦議会では社会民主党(SPD)と自由民主党(FDP)、左翼党(Linken)の議員たちが困惑している。
多くの議員は、採択自体を疑問視している。フランス通信(AFP)によると、連邦議会会派の中で、採択を延期させようとする動きが出てきているようだ。FDPのユルゲン・コッペリン議員は、
「私は、採択を来週に延期することが得策だと思う。」
と語り、SPDのシュナイダー議員は、Twitterに、
「首脳会議での決定事項と180度の方向転換について、政府は説明すべきだ。」
とツイートした。
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Bundeswehr-Fotos Wir.Dienen.Deutschland.メルケル首相は、昼頃、ブリュッセルからベルリンに向かい、採択は予定通り行われると認識。驚くべきことに合意されたESMからの直接金融支援は、連邦議会によって100%援護されることを見込んでいる。
メルケル首相は、改めてESMの変更点についても連邦議会によって承認されることを保証した。議会は夜9時(現地時間)まで議論される。シュピーゲル誌オンライン版が29日、報じた。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/deutschland/841744.html