カフェイン入りでも大丈夫
一般にカフェインが心臓に影響を与えることから、コーヒーには「心臓病に悪い」というイメージがある。このほど米で発表された研究によると、適量を毎日飲むことで、逆に心臓病を予防できるという。
毎日500ccで心臓病が11%減
心疾患は日本でも死因の第2位にランクされており、右肩上がりに上昇する傾向は止まっていない。2010年には全死亡者に占める割合が15.8%にのぼっており、6人に1人は心臓病で亡くなっている。
米ハーバード大学公衆衛生学部研究員、Elizabeth Mostofsky氏は、コーヒーに心臓病を予防する効果がある、という研究結果を発表した。
研究では、コーヒーの消費量とスウェーデン、フィンランドで行われた心不全リスクの追跡調査が検討された。2001年~2011年の調査期間中、対象となった140,220人のうち6,552人が心不全を発症した。
コーヒーの消費量と心不全の発症リスクを調べたところ、カフェイン入りのコーヒー8オンスを毎日2杯飲む人では、心不全のリスクが最大11%減少することがわかった。8オンス2杯は、約500ccにあたる。
健康効果の理由は不明
研究ではさらに、コーヒーがパーキンソン病、肝臓がん、肝硬変、2型糖尿病などの予防に効果を発揮し、運動のパフォーマンスを高める可能性がある、と報告されている。
いずれも理由はよくわかっていないが、コーヒーの色素に含まれる抗酸化成分が細胞の損傷を防ぐのでは、と研究者は指摘した。
研究レポートは26日付けの「Circulation Heart Failure」誌に掲載された。
◆healthday
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=666085