成人男性の4割強に糖尿病
成人男性のうち、糖尿病患者及び予備軍は、全国平均では30.3%とされる。このほど香川県が発表したデータによると、県内の成人男性はこの割合が42.6%と平均値を大きく上回っていることがわかった。
運動不足、野菜不足が原因?
同データは、来年から県が開始する「健やか香川21ヘルスプラン」の計画策定に向けて行われた調査で判明したもの。調査は昨年10月~12月にかけて、県内680世帯、2,000人を対象に行われた。
糖尿病患者の割合は、男女ともに年齢にともなって上昇。70代でピークもっとも高くなっていた。県では野菜不足や運動不足が原因と分析している。
県内の成人が摂取する量は、1日平均259・8gと厚生労働省の推奨する350gにはかなり足りない。
30分以上運動する日が週に2日以上ある人は、男性32.4%、女性26.1%だった。男性34.8%、女性28.5%の全国平均をわずかに下回っている。
原因はどう見ても「うどん」?
県の原因分析には、あえて見逃しているとしか思えない不可解な部分がある。うどんの影響だ。
県民の運動量は全国平均とくらべて、ほんの2.5ポイント程度少ないだけである。野菜の摂取量も、日本人全体の平均では270g程度となっており、理想とされる量には足りないものの、香川県だけがずば抜けて少ないわけではない。
香川県民の生活において、糖尿病への影響がもっとも大きいと思える特徴的は、うどんの摂取量なのだが、分析ではまったくこれに触れていない。
糖尿病の中でも多数を占める2型は、基本的に糖分の摂りすぎによって生じる。うどんやそば、ご飯などの炭水化物も、体内で糖に分解されるため、原因になりえる。
香川県のうどん・そば消費量は、1世帯あたり33.2kg(2008年)にのぼる。もちろん全国第1位で、2位にランクされる秋田県の22kgを大きく引き離す。全国平均と比較すると、2.11倍にもなる。
うどん県を名乗り、讃岐うどんを前面に押し出した観光PRを推し進めている香川県だが、そのうどんが県の健康関連出費を増大させている面は大きいようだ。
◆shikoku news
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/social/20120610000068