突然人を攻撃
ずっとおとなしかった犬が、突然攻撃的になってしまった。そんなときには、かなりの高確率で股関節の異常を疑うべき。そんな研究結果をスペイン、バルセロナ大学の研究チームが発表した。
75%に股関節の異常
研究チームは攻撃性の問題を相談するために獣医を受診した犬12頭について、検討を行った。このうち11頭がオス、1頭がメスだった。
ジャイアントシュナウザー、アイリッシュセッター、シェパード、ドーベルマンなどの大型犬がほとんど。このうち8頭の股関節に遺伝的な異常が見つかった。
研究主任のトマス・キャンプスは「苦痛が感じる前には攻撃的でなかった犬は、状況をコントロールするために行動を変えた」と語った。
大型犬は要注意
股関節の異常は、大型犬ではよく見られる。遺伝的な異常で、腰骨や大腿骨、脊椎にしばしばダメージをもたらす。
苦痛を緩和するために飼い主ができることは限定されている。マッサージや鎮痛剤の投与などだ。
湿気や寒気にさらされないよう気をつけてやる。滑りやすい床にはカーペットを敷いてやるなどの対策も有効だ。
研究は「Journal of Veterinary Behavior-Clinical Applications and Research」誌に掲載された。
◆ASPCA
http://www.aspca.org/pet-care/dog-care/dog-care-hip-dysplasia.aspx