米中サイバー戦争に新兵を投入
米、国家安全保障局(NSA)はこのほど、サイバー戦争のエキスパートを養成するため、新兵募集の広告を行った。11日付のTech Week Europeが報じた。
神経をとがらせる米国
数年前までは想像もできなかったことだが、現在ではサイバー攻撃が国家に大きなダメージを与えうる。重要な情報を抜き取る。経済の根幹を揺るがすような混乱を引き起こす。こういった攻撃がサイバー戦争では可能だ。
また攻撃者を特定しにくいのもサイバー攻撃の特徴といえる。これまで米国は何度も中国からハッキングされていることを公表してきた。
5月18日に国防省が発表した年次報告書にも、世界中のコンピューターシステムがサイバー攻撃を受けており、その多くは中国国内から発せられたもの、との指摘があるが、中国側はこれを否定。
経済関係の悪化を懸念する大統領府の配慮もあり、米政府は「中国からのものとは限らない」という公式見解を発表させられている。
研修中の年俸は最高625万円
サイバー攻撃をやめさせられない以上、高い技術水準を持つ要員を大量に動員して、対抗するしかない。そのためNSAでは専門家を育成するための予算を組み、公然と「新兵募集」の広告をうつこととなった。
求められるのは、悪性コード分析などについて知識を持つエキスパート。4年間の育成プログラムによって、ネットワーク防御、ネットワーク攻撃およびコンピューター・ネットワーク開発などを学び、「実戦」に投入される。経験によって異なるが、年俸は最高で81,204ドル(約625万円)にのぼる。
◆techweekeurope
http://www.techweekeurope.co.uk/news/us-cyber-attack-academy-82025