戦略的思考を持っていない政府は原発を持つ資格無し
2日、原子力の街
茨城県東海村の
村上達也村長が福井県越前市で関西電力原発の再稼働に対し、「
政府は原発を持つ資格無し」と断言した。
東海村の
村上達也村長は、
久野修慈中央大理事長らがつくる「
原子力・エネルギーの安全と今後のあり方を真剣に考える会」の県民向け勉強会に招かれ、
「原子力政策、規制態勢が曖昧なまま。暫定の安全基準は、その場しのぎと言わざるを得ない」再稼働を急ぐ政府を「戦略的思考を持っておらず、原発を持つ資格はない」
と講演した。(中日新聞より)
また、福島第1原発事故も技術の過信があり、東海第2原発も津波に襲われ、安全は保持できたが危険な状況だったという。
東海村・村上達也村長が原発再稼働に反対する理由
東海村は1999年9月30日、日本で初めて原発事故死亡者を出した「
JCO臨界事故」に巻き込まれ、住民600人以上が被曝した。そのときの村長が村上氏だった。
1997年に村長に就任した村上氏だが、就任前後の時期に、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)で
火災爆発事故、もんじゅでナトリウム漏れ
火災事故、使用済み核燃料の輸送容器の
データ改竄事件など多くの問題が発生し、原子力の安全をどう確保していくかという意識が強かったという。
原子力業界の人の代表的な4つの言葉
村上村長は「
安全神話」「国策」「想定外」「仮想事故」の4つの言葉を原子力業界の人は多用し、安全だから対策しなくて大丈夫だとしているという。
また、村上氏は原子炉を廃炉にすることを主張しているが、東海村にある原子力研究開発機構の必要性は、使用済み核燃料問題・放射性廃棄物の処理問題などを解決するためにも高まっていくとしている。
東海村 村長のページ
http://www.vill.tokai.ibaraki.jp/viewer/info.html?id=237中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012060290202856.html