原発本で大ヒット
高速増殖炉もんじゅをモチーフとするゆるキャラ「もんじゅ君」が著者の原発本「おしえて! もんじゅ君」(平凡社)と「さようなら、もんじゅ君」(河出書房)が人気を集めている。
重版出来、2万部超の売れ行き
もんじゅ君は昨年5月からTwitterを始めたゆるキャラだ。原発関係の組織とはまったく無関係な個人がTweetしているものだが、辛口のコメントが受け、フォロワーは8万7千人に上る。
「おしえて……」はこのゆるキャラがQ&A形式で原発の基礎知識を教えてくれるもの。「さようなら……」は毒舌の自伝形式で高速増殖炉もんじゅについて紹介するものだ。
震災1年を機に刊行されたが、ともに重版となり、合計2万部以上の売れ行きとなっている。
生活費1日5,500万円のニート
もんじゅ君はゆるキャラだが、語りはシニカルで切れ味鋭い。自身について、下記のように語る。
おはよう!ボク、福井県に暮らす夢の高速増殖炉、もんじゅ君。これまでに2兆4000億円を使ってきて、今はなんにもしてないよ。1日に維持費が5500万円かかるよ。もしかすると、ニートだよ。(もんじゅ君Tweetより)
1995年に発生したナトリウム漏れ事故を「おもらし」と表現するなど、高速増殖炉を幼児キャラとして扱っている。
実際に起きている迷走ぶりを見ると、原発行政はまさに幼児の所業とも思えてくるだけに、笑った後には背筋が寒くなる書籍だ。
◆もんじゅ君 Twitter
http://twitter.com/#!/monjukun