羽田国際線・成田に広告
SNSゲーム大手グリーは、世界的な知名度を高めるため、電通と組んで4月から国際空港での広告展開を始めた。
狙うは海外市場
プレーヤー同士のコミュニケー所を楽しむSNSゲーム市場は、国内で急速な拡大を遂げてきた。
ゲーム雑誌「ファミ通」を刊行するエンターブレイン社によると、2009年には255億円だった市場は、2010年には1120億円と、約4.4倍の急成長を見せている。
グリーと同じくSNSゲーム大手のディー・エヌ・エーでは、市場規模を2013年には3000億円に達すると予測するが、その後は成長が鈍化するとも見ている。
そこで現在グリー、ディー・エヌ・エーともに、海外市場への進出を虎視眈々と狙っている。
グリーはすでに米国をはじめ韓国、シンガポール、英国、オランダ、ブラジルなどの各国9都市に拠点を設立。今回空港に設置する広告にも、都市名を記している。
戦場は海外のスマホ
グリーなどが狙うのは、海外のスマートフォン市場だ。米国など海外にもSNSゲームの大手は存在する。
Zynga(アメリカ)やplayfish(イギリス)などが有名で、こういった企業が上陸すれば、日本の既存SNSゲームは 駆逐されるだろう、という見方もあるほど。
ただ、こういった海外SNSゲームの主戦場はこれまでPCゲームだった。2009年にiPhoneのアイテム課金が可能になって以来、各社、力を入れるようになったが、未開の部分が大きい。
グリーが海外市場を席巻する余地は十分に残されているが、電通を相棒とするのはあまり懸命な戦略とは言えない。
海外の広告代理店は専門性が高く、1社1業種が基本だ。そんな中、電通は海外では知名度が低く、「何でも屋」であるだけに、どの分野でも専門家には勝てない、という弱点が指摘されている。
◆GREE
http://www.gree.co.jp/◆電通
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