双葉社の巻き返しなるか？　「クレヨンしんちゃん」の商標権が中国で抹消

中国で人気マンガ「クレヨンしんちゃん」の商標権を保有する眼鏡メーカーに対して、中国の商標評審委員会が行った権利抹消の手続きについて、北京市第1中級人民裁判所が同委員会の決定を指示する判決を下した。中国での商標権取得には、「先に出願した方が権利を得る」という先願主義が規定されている。これに基づき、日本で同マンガの商標権を持つ双葉社より先にこの名前を出願した広州の眼鏡メーカーが、1997年以来、商標権を保有してきた。

今回、商標評審委員会は、同商標が3年以上にわたって使用されていないことから、抹消を行った。

商標権を持つ眼鏡会社はこれに対して訴訟を提起。13日、訴訟が受理されなかったため、商標権の抹消が決定した。

「クレヨンしんちゃん」の中国名は「蝋筆小新」という。日本で商標権を持つ双葉社が2004年に中国進出を試みた際、すでにこの名前と画像を中国の眼鏡メーカーが商標登録していたことがわかった。

その後、双葉社は商標権を奪還すべく訴訟を起こすが、敗訴。中国の眼鏡メーカーが同商標権を保持してきた。

3年間使用されていなかったため、今回、商標権が抹消された。今度こそ、双葉社には迅速な対応が求められる。



◆クレヨンしんちゃん
http://www.futabasha.com/sinchan/