独身患者は手術に弱い
心臓のバイパス手術を受けた独身の患者は、術後3か月の死亡率が既婚患者にくらべ、約3倍高い。こんな研究報告について、12日のHealthDayが報じた。
効果は最大、術後5年目まで継続
冠状動脈のバイパス手術は、狭心症や心筋梗塞(こうそく)の患者にしばしば施される。
既婚患者と独身患者における生存率の差は、術後数か月間で最も大きかったが、その差は5年後にいたるまで続いた。
研究を発表したのは、米アトランタにあるエモリー大学の社会学者、エレン・アイドラー氏。「Journal of Health and Social Behavior」3月号に掲載された。
介護とコントロール
既婚・独身というちがいが死亡率にあらわれる理由について、研究者はいくつかの考察を行っている。
術後の介護に、伴侶の貢献が大きいことは予想できる。
また手術前の患者に行ったアンケートでは、「痛みや不安をコントロールできる」と答えた人は、既婚者でより多く見られた。喫煙の習慣は、独身者の方が多かった。
いずれも、伴侶が不安や欲求のコントロールにも寄与している結果、と考えられる。
◆healthday
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=662490