スマホやPCなどの生産現場にロボットを大量導入
iPadやiPhoneといったApple製品や、メーカー製のノートパソコンやゲーム機など、
世界一の規模でさまざまな電子製品を受注生産している台湾のFoxconn(フォックスコン)社。この会社が、従業員に変わる「ロボット」を導入することを先月31日、AllThingsD.com(運営会社:ダウジョーンズ&カンパニー株式会社)が報じた。
今後3年間のうちに、中国の工場へ作業用ロボット100万台を導入する予定であるという。
Foxconn側は「人件費削減と効率化への改革」と説明
ロボットは定期的に保守点検などが必要ではあるものの、人間と違い疲れることもなく、労働条件に不満を表すこともなければ、食事や休憩を取る必要もないため、労働問題に悩まされてきたFoxconn社にとっては好都合と言える存在になる。
しかし一方で、
ロボット導入により労働者が職を失いかねないという点が懸念されている。
Foxconn社は、現在およそ120万人の労働者が働いている。工場内の機械化で、リストラが起こるのは避けられないと見られ、大量の失業者を出しかねない状況である。
この機械化への動きは、急速に発展する中国経済のいたるところで連鎖反応を引き起こす可能性があるのではないかと不安視されている。
過酷な労働環境や条件が問題になったことも
Foxconn社では昨年、過酷な労働条件などが原因で社屋からの飛び降りをはじめとした
従業員の自殺が相次いでいる。
また、この自殺問題が表面化したことで、工場の従業員に
「自殺しない」という誓約書にサインさせたという報道が流れているほか、6月には工場の1つが爆発し、3人が死亡する大事故も発生している。
Foxconn Technology Group -富士康科技集団-Foxconn's Terry Gou Tells Employees "The Robots Are Coming" - Arik Hesseldahl - News - AllThingsD