賃貸物件の原状回復費用をカバー
アイアル少額短期保険は8月1日、賃貸居住者が孤独死した場合の清掃や遺品整理に要する費用を補償する保険の販売を開始した。
孤独死では、死体の腐敗などによって、物件の価値が損なわれることが多い。原状回復には多額の費用が必要なため、保証人とトラブルが発生するなど、家主の負担が大きい。
新しい保険はこういった費用負担をカバーするもの。賃貸オーナーや管理会社が対象。原状回復費は100万円、損失家賃は200万円を上限として補償される。
50人に1人は孤独死する
東京23区を対象にニッセイ基礎研究所が行った調査では、孤独死が発生する率は男性2.33%、女性1.10%、全国において年間1万5千人以上が孤独死する、と推計している。
年齢的に見ると、男性高齢者では、65~69歳の年齢層がもっとも多く、年齢層が高くなるに連れ減少する。女性では75~79歳、80~84歳を最多とする山形の分布になる。
孤独死には自分の健康状態や経済状態に無関心になるセルフネグレクト状態が深く関係している。前段階であるセルフネグレクト状態で発見されれば、孤独死は防げる。
男女で孤独死が多い年齢層が異なるのは、社会的なつながりが異なり、周囲から「心配される」関係の密度が年齢によって異なるためとみられる。
新保険がリスクをカバーすることで、こういった「心配」が希薄になることも予想される。
◆アイアル少額短期保険
http://www.air-ins.co.jp/