高すぎる「言葉の壁」
2008年に来日したインドネシア人看護師候補のダナ・フィトリ・アマリアさんは熊本市内の西日本病院で働きながら看護師になることを目指し、国家試験に3回挑戦しましたが、残念ながら不合格となり帰国することになりました。
外国人看護師候補者は、約半年間の日本語研修を受け、病院で働きながら勉強をしますが、医療の専門用語は難しく、第100回看護師国家試験の外国人看護師候補者の合格率は4%と非常に厳しい状況となっています。
初めての待遇トラブルも
ダナさんは記者会見で
「日本語の問題を、日本人と同じ時間に解くことは外国人にはとても難しい」
と語り、外国人受験者に対しては試験時間を延長するなどの配慮や、問題文の英語表記を要望。また受け入れ先によって、勉強のサポート体制に差があるなど問題点も指摘しました。
また、残念ながらダナさんは、給与のトラブルもあり、熊本労働基準監督署に救済を申し立て、病院が慰謝料を支払うことで和解もしており、こういったトラブルの際のサポート体制についても整えて欲しいと訴えました。
このトラブルは、契約の際に看護助手と同等以上の給与とすべきところを、誤って日本の国家資格を持つ看護師の基本給を記していたことから発生しました。
この制度、ほとんど日本語を話すことのできない外国人看護師候補者らに、一から日本語を教えさらに実務も教えるとなると、現場にとってはかなりの負担となります。こういった現場の状況を踏まえ、さらに改善すべきところは、適宜改善してほしいですね。また、日本で学んだことを無駄だったと思わず、帰国してから母国で日本での経験を少しでも生かして欲しいですね。
編集部 吉沢
くまにちコム
http://kumanichi.com/news/local/main/20110728001.shtml第100回看護師国家試験合格状況
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016bot-att/2r98520000016bqj.pdf