若・貴、曙と同期のベテランついに
19日、大相撲名古屋場所10日目の取り組みで琴欧洲に敗れた大関魁皇が引退を決めた。通算勝ち星新記録がかかる今場所、3勝を積み上げ、1047勝という前人未踏の金字塔を打ち立てた。
けがの影響もあり、その後はふるわず、10日目琴欧洲にあっさり押し出されて完敗。部屋に戻り友綱親方に引退の意向を伝えた。
魁皇はすでに引退して久しい若・貴兄弟、曙などと同期で38歳。2004年の優勝以来、近年はずっとけがと戦いながらの土俵だった。
持病の座骨神経痛は左足がまひするまでに悪化。普通なら休場する状態だったという。
人気大関引退の余波は
八百長事件以来初の本場所を迎えた名古屋場所だったが、初日は7割程度の入りとなり、人気のちょう落ぶりがうかがえた。
今場所の番付では、関脇以上の力士は8人いる。このうち日本人は魁皇をのぞくと、琴奨菊(福岡県)と稀勢の里(茨城県)のみ。上位に日本人力士が少ない中、魁皇はもっとも人気を集める力士の一人だった。
魁皇が引退することで、大相撲の人気がさらに衰退するのでは、と危惧する声も大きい。
◆日本相撲協会公式
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