今までの方法
ダイヤモンドと炭は同じ炭素物質からできている。しかしダイヤモンドと炭とでは、見た目、硬さ、色、性質などがまったく異なる。これは原子の並び方の違いによるものだ。この原子の並び方は、今までX線の回折を解析するという方法で調べていたが、直接見ることはできなかった。
奈良先端科学技術大学院大学の物質創成科学研究科凝縮系物性学研究室の大門寛教授らは、「二次元表示型光電子分光装置」という分析器を独自に開発し、原子配列の立体写真の撮影に世界で初めて成功した。
しかし、この立体写真を立体的に見るためには、3Dを見るための大型の装置と専用メガネが必要だったので、研究者ら一部の人しか見ることができなかった。
新しい方法
この度、大門教授らは多くの人に原子の世界を堪能してもらおうと考え、原子配列をニンテンドー3DSのファイルに変換してホームページに置き、誰でもアクセスできるようにした。
今までは理系で専門的な道に進んだごく一部の人しか見ることができなかった原子配列の世界を、小さな子供が体験できるようになったというわけだ。この技術のおかげで小さな子供の頃から間近で理系ならではの面白さを感じることができるため、将来的に日本の製造業の発展にもつながっていくものと期待されている。
原子配列のみならず、政治家1人1人の考えを見ることができ、対内的にも対外的にも信頼される政治へつながる技術開発もできて欲しいと願うばかりだ。
奈良先端科学技術大学院大学 NEWS & TOPICS
http://www.naist.jp/news/detail_j/topics/1144/奈良先端科学技術大学院大学 プレスリリース
http://www.naist.jp/pressrelease/detail_j/topics/1143/凝縮系物性学講座
http://mswebs.naist.jp/LABs/daimon/index-j.html