4年ぶりの流行~過去10年で感染者数最多
国立感染症研究所(以下:感染研)は5日、「伝染性紅斑」の定点報告数を公表、4年ぶりの流行となっていることから、感染への注意を呼びかけている。
ほっぺが赤くなる「伝染性紅班」とはどんな病気?
「伝染性紅斑」とは、頬が赤くなる特長から、一般的に「りんご病」の名前で知られている。現在、予防ワクチンや治療法がなく、対症療法で治療するしかない病気だ。夏に患者数が最も増加し、流行のピークは毎年7月に来るケースが多い。
比較的子どもにはよく見られる病気で、重症化する例は少ないが、大人の場合は慢性関節炎などを引き起こすきっかけになったり、妊婦が感染すると流産や死産などの原因になることも。また、溶血性貧血の患者は病状が重くなり、強度の貧血発作を起こすリスクも高い。
今年の夏は「暑さ対策」だけでなく「感染症対策」も十分に
今年の第25週(6月20日~26日)までの総報告数は4,618件、定点医療機関当たりの患者数は平均1.47となっており、過去10年間で最も多い数値を出している。都道府県別で見ると、最も多いのが宮崎で3.92。群馬が3.16、栃木が3.13、埼玉が3.03と続く。
感染研では、ここ数年より高い感染水準のまま流行のピークを迎えるとして、特に妊婦に対して、生活圏にある幼稚園、小学校などで流行している場合にはなるべく近づかない、しっかりと手洗いするなど、感染には十分気をつけてほしいとしている。
国立感染症研究所 感染症情報センターりんご病(伝染性紅斑)の症状・原因・感染力 -All About