これまで福島原発作業員53人が治療を受ける
一般社団法人日本救急医学会(東京都文京区:以下同医学会)は先月29日、記者会見を行い、福島第一原子力発電所の作業員で、Jヴィレッジへ搬送された患者がこれまでに53人にのぼると発表した。
救急車やドクターヘリは20キロ圏内には入れない事実が搬送を遅らせている要因に
同学会が事故から4日目の3月14日から6月29日までの患者を集計したところ、けがなどの負傷者は33人。熱中症・脱水症状を起こし、病院に搬送された人は7人。中には、強い不安感を訴え、精神科で治療を受けた作業員もいたという。
53人の中には、心筋梗塞による死亡者1人、高濃度の地下汚染水で被ばくし、全身除染となり放射線医学総合研究所へ搬送された作業員3人も含まれる。
派遣された医師は無報酬で出動にあたる
同学会は、福島県庁内におかれた政府の現地対策本部と救急搬送の拠点となるJヴィレッジ(福島県広野町)にアドバイザーや医師のべ57名を派遣し、原発作業員約2,000人の救急・医療指揮や調整にあたっている。
一般社団法人 日本救急医学会現地対策本部 -日本救急医学会-