iPhone4Sはジョブズ氏の忘れ形見。販売禁止を求めるサムスンは訴訟を拡大。訴訟を率いていたのは実質ジョブズ氏!
全世界がスティーブ・ジョブズ氏(56)が亡くなった知らせを聞いて、悲しみに包まれてから数日が経った。
アメリカのオバマ大統領でさえ、ジョブズ氏の死に言及するほど、各界の著名人が思いを語る中、アップルと特許訴訟を繰り広げるサムスン電子関係者が「サムスン電子の最大顧客でもあるアップルの創始者の死去に、深い哀悼を表する」と韓国メディアが伝えている。
また、サムスン電子は「ジョブズ氏の葬儀中だけは訴訟合戦しない」ことを宣言」、しかし、それが終われば再び攻勢を仕掛けることを明らかにした。
さらに「iPhone4S」の販売禁止を求める申請で、フランスとイタリアの裁判所の二カ所だったものを、米国、アジア、オーストラリアにまで拡大させるという。
サムスンとの戦いはジョブズ氏の遺言?東亜日報が次のような記事を伝えている。
一方、三星事情に詳しい消息筋によると、アップルのスティーブ・ジョブズ前最高経営責任者が昨年夏からの三星とのライセンスを巡る交渉に、何度も直接出席していたことが分かった。
ジョブズは、アップルがデザイン特許侵害を理由に提訴する可能性を仄めかした昨年9月以降は、交渉に現れなかったが、事実上訴訟を率いたという。
以上。iPad2の発表会に突如、姿を見せたジョブズ氏はサムスンを名指しで批判したこともある。このような一連の行動とアップルの対応を見ている限り、この訴訟に勝訴して、多額の賠償金を墓に添えることがジョブズ氏の遺言かもしれない。
Point of view
サムスン側は争う姿勢を崩さなく、ジョブズ氏が亡くなっても徹底抗戦は避けられない。だが、この特許訴訟はサムスン側にとって、勝っても、負けても大きな損失となる。
もし、サムスンが勝って、iPhone4Sが販売禁止になれば、ジョブズ氏が関わった最後の形見である「iPhone4S」を楽しみにしていた世界中のユーザーへ届かなくなる。そうなればサムスン側のイメージ悪化は免れない。
一報、サムスンが負ければ特許侵害をしていたことで、ギャラクシータブは販売できなくなり、一気にスマートフォンのシェアを落とすことになる。多額の賠償金も待っている。
日本でもauとソフトバンクの二社から販売されることが決定した。そして予約が開始されると、一部では行列ができるほどiPhone4Sは人気が沸騰中である。
そして、ネットではiPhone4Sの「S」にfor steveの意味が込められており、iPhone5の発表ではなかったのは、ジョブズ氏の死期を知っていたアップル社のジョブズ氏への強い感謝の気持ちが込められていたからなどという意見も多数見られる。
真相はどうであれ、ジョブズ氏の忘れ形見であるiPhone4Sは確実に売れるだろう。それだけ多くの人々が早すぎる彼の死を悲しんだ。生きていてさえすれば、もっと私たちにサプライズを見せてくれる。誰もがそう信じていた。
著名人のコメントロイター通信によると、アメリカのオバマ大統領が直々にジョブズ氏についての声明を発表した。
「スティーブは最も偉大なアメリカのイノベーターの1人だった──物事を別のやり方で考える(think differently)勇気があり、世界を変えることができると信じる大胆さがあり、そしてそれを実現するための才能があった」
ジョブズ氏のライバルでもあり、またかけがえのない友人であったビル・ゲイツ氏が次の追悼コメントを発表した。
「スティーブほどインパクトのある人間が現れることはない、その影響は多くの世代に受け継がれていくことだろう。彼と一緒に仕事をする機会があった我々は本当に幸運だった、とても光栄なことだ。スティーブ、君がいなくてとても寂しくなる」
アップル社は正式に次のようなコメントを出し、ジョブズ氏に哀悼の意を表した。
Appleは先見と創造性に満ちた天才を失いました。世界は一人の素晴らしい人物を失いました。スティーブを知り、共に仕事をすることができた幸運な私たちは、大切な友人と、常にインスピレーションを与えてくれる師を失いました。スティーブは彼にしか作れなかった会社を残しました。スティーブの精神は永遠にAppleの基礎であり続けます。
2011年10月5日、アップルを一時時価総額世界一の企業にした天才、スティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。私たちの生活を激変させた一人の天才。その与えた影響は計り知れない。彼が亡くなった後、世界中の誰もがそれを知ることになった。
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