フラン高を止めるためならいくらでも買う
円高に苦しむ日本と同じく、自国通貨スイスフラン高に悩むスイスでは、国立銀行が為替相場への無制限の介入を表明した。
6日、スイス国立銀行は「最大限の決意をもって、設定した最低水準を守るため、無制限に外貨を購入する用意がある」と表明。
効果はてきめんで、この直後からスイスフランは対ユーロで7%下落した。
License Some rights reserved by omoon日本政府にブラフをかける勇気があるか?
スイスフランは欧州の債務危機や世界的な景気減速のリスクから、安定通貨として注目され、最近対ドル、対ユーロで急騰していた。
為替市場は基本的に投資目的のディーラーによって動かされており、多分に心理的な要素が強い。
今回のスイス国立銀行の意思表明に、どの程度実行の可能性があるかは不明だ。ただ、スイスはもともと永久中立国として独自の路線をとるなど、極端な政策を実行する意思力がある、と見られている。
そのためこういったブラフ(はったり)が、為替市場をコントロールする手法として機能したものと思われる。
スイスフラン安を受け、円も安くなったが、これは一時的なことだろう。スイスフランが安定資産にならない、と判断されれば、その資金が円を買い、さらに円高が進むのでは、という懸念も見られる。
日本に同様の「ぶち切れ」を求める声もあるが、はたして効果があるかどうかは不明だ。
◆ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23046420110906