被曝とは関係なし
先月24日に緊急入院した福島第1原発の吉田前所長について、東京電力は9日、病名を食道がんと発表した。
被曝による食道がんの場合、5年~10年の潜伏期間を経るため、被曝とは無関係とした。
動画ではのど元に大きな腫瘤
吉田前所長は、福島第1原発の事故発生以来、8か月にわたって現場で指揮を執ってきた。
突然の入院報道に、ネット上ではさまざまな噂が飛びかい、重病説も流れた。
東電はこれまで病名を発表せず、被曝量すら伏せることで、噂の流布に積極参加したとすら言える。
今回、東電は被曝量を70ミリシーベルトと発表。緊急作業時の特例被曝線量250ミリシーベルトにはいたっていない、とした。
ネット上では、入院発表以来、吉田所長の動画などを元に診断を行う専門家も多く見られた。
アメリカで医師をしているという男性は、のど元(胸鎖乳突筋前部)膨らみを発見。リンパ節腫大の原因は、白血病か悪性リンパ腫ではないか、と診断している。
動画のみの診断にどの程度の信憑性があるか判断しかねるが、東電が今さらながらに発表してきた「病名」についても、そのまま信じることは困難だ。
◆福島第一原子力発電所
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2011/2011-j.html