高齢男性はお酒に救いを求める
経済的にひっ迫した高齢者は、ストレス解消をなにに求めるか。米国でこのほど、そんな調査結果が発表された。
それによると経済的な危機に陥った男性は毎日飲酒するヘビードリンカーになる確率が高まったという。
男性は経済的ダメージと低学歴で飲酒
同調査を行ったのは、米ニューアーク州立大学の研究者。65歳以上の高齢者2,300人以上を対象に、経済的なダメージと飲酒・喫煙との関連について調べた。調査対象のうち約60%は女性だった。
調査期間中、経済的な苦境に陥った対象者は16%だった。これらのデータと飲酒・喫煙の状況を照らし合わせたところ、男性では経済的な苦境に陥った場合、ヘビードリンカーになる率が1.31倍高くなることがわかった。
低学歴も同じくヘビードリンカーになる率を高めており、男性では1.27倍になった。
また喫煙については対象者のうち最も若い65歳では、経済的な苦境に陥ると、1.44倍高くなったという。
女性はストレス解消にならない?
女性では逆に、経済的苦境に陥った場合には、飲酒量が減少した。高学歴者でもこの傾向が見られている。
研究者は女性の方が経済的な危機に陥る率が低く、社会的な扶助が受けやすいことを指摘。また、飲酒や喫煙が高齢女性ではストレス解消にはつながっていないことを示唆した。
◆ニューヨーク州立大研究者論文
http://www.jsad.com/jsad/downloadarticle/Are_Changes_in_Financial_Strain_Associated_With_Changes_in_Alcohol_Use_and_/4950.pdf