国税庁が脱税に関する調査結果を発表
国税庁はこのほど、ホームページ上で「平成22事務年度法人税等の調査事績の概要」を発表した。
1件あたりの脱税額では、パチンコ店がワーストワンとなった。
License Some rights reserved by MShades 2位に1000万円差のぶっちぎり
脱税の発見割合が高いのは、「バー・クラブ」が50.9%で1位だった。パチンコ店は40.4%で2位。パチンコ店の2位は9年連続だった。
1件あたりの脱税額では、パチンコ店が4699万3000円とワースト1位。2位の「産業用電気機械器具製造」3488万6000円に、1000万円以上の差をつけて、ぶっちぎりの第1位だ。
パチンコは依然「脱税しやすい業種」
これほどパチンコに脱税が多いのは、営業形態の中に脱税という行為に必要な要素がいくつも含まれているためだ。
脱税はほとんどの場合、「売り上げのごまかし」と「仕入れのごまかし」で行われる。
売り上げを過少申告する、あるいは仕入れを過大に申告することで、課税の対象となる利益を少なく見せるのだ。
パチンコ店は不特定多数の客を相手にしており、領収書を発行しない。また玉は店内を環流しているため、「仕入れ」も行われない。このため売り上げも仕入れも外からは把握しづらいのだ。
お金の出入りを記録するため、業界の猛反対を押し切る形でプリペイドカードが導入されたが、現在は機器の側で電子的な二重帳簿をつけるよう設定されていることがあるという。
◆国税庁 平成22事務年度 法人税等の調査事績の概要
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2011/hojin_chosa/01.pdf