日本初の医療専門番組が放送終了
CSデジタル衛星放送「スカパー! 772ch」で放送されてきた医療専門番組が、3月31日に放送を終了。今後はインターネット配信されることが決まった。
多忙な医師たちや医療関係者が最新の技術や知識を学ぶ機会は少ない。1998年に開局された『ケアネットTV・メディカルCh(R)』では、専門的な知識をスピーディーに学べるよう、臨床の第一線で活躍している医師を講師に迎え、人気を博してきた。
医師にもiPhoneファン激増中
同番組のインターネット配信への移行は、医師のモバイル環境変化による。配信元の株式会社ケアネットが行った調査では、医師の22.4%がスマートフォンを所有、13.1%がタブレット型端末を所有しているという。
さらに端末の利用法として、「医薬品・治療法に関する情報収集」が高い、という結果が出ている。スマートフォンや、タブレット型端末が普及したことで、持ち運びやすく、いつでも見られるインターネット配信が今後の主流になる、と配信元は見ている。
震災被災者のメンタルヘルスにもインターネット
東日本大震災では、被災者に対する「心のケア」が求められているが、こういったケースを熟知した専門家は少ない。家族を失い悲嘆にくれる遺族や、避難所での生活にストレスを感じる被災者と日々接する医療関係者からは、「どう対応すればいいのか、専門知識が必要」という声が上がっている。
これを受け、独立行政法人 国立精神・神経医療研究センターは3月14日、被災地でのメンタルヘルスについて、専門の情報サイトをHP内に開設。メンタルヘルスに関係する知識や情報を掲載している。
「死亡告知や遺体確認に際しての遺族へのケア」や、「不眠症への対応」、「子どもの心のケア」といった、被災現場で必要とされる情報が日々更新されており、多くの医療関係者や援助者の助けとなっている。
Copyright Paylessimages,Inc. All Right Reserved.著:ハッピーライフエンド編集長 谷垣吉彦