被害を受けた住まいは20万戸超
被害の規模すら把握するのが難しかった東日本大震災だが、発生から3週間が過ぎ、ようやく徐々にさまざまな数字がまとまりつつある。
4月3日づけの警察庁発表によれば、地震による家屋の被害は、一部破損を合わせると、20万戸を超えている。このうち全半壊が5万4477戸、全・半焼が148棟、非住家被害4.687戸など、住めなくなってしまった家も多数にのぼる。
「我が家も地震保険に!」問い合わせ激増
家屋が受けた地震の被害については、地震保険でしかカバーされない。今回の震災でも、加入していなかった方の住まい再建には、多くの苦労が予想される。
そのため、地震保険に対する関心が全国的に高まっている。大手損害保険会社、東京海上日動火災保険にも問い合わせの電話が相次いでおり、地震前は1日数件程度だったのが、100件程度にまで増えている。
地震保険は高齢者ほど必要?
地震保険については、あまり知られていないことが多い。
(株)野村総合研究所が2008年に行った調査では、「地震保険の保険料は政府の介入により安く設定されている」ことや、「火災保険とのこみでないと加入できないこと」などを知っている方は一般消費者の半数を下回っている。
また地震保険について、 一橋大学経済学研究科が2009年に発表した論文では、高齢者など「経済的に余裕のない方ほど地震保険は必要」とされている。生活を再建する余力が少ないためだ。
地域や建物の構造などによって、掛け金は異なるが、保険の受取り金額100万円あたり、年間数百円から加入することができる。
編集長 谷垣吉彦
◆警察庁 http://www.npa.go.jp/index.html◆価格.com 地震保険比較 http://hoken.kakaku.com/insurance/kasai/jishin/