AT&T、クーポン共同購入サービス開始
米大手通信事業者のAT&Tが、競争の激化するクーポン共同購入サービス市場への参入を発表。
AT&Tは米国時間の2日、同社が来月から子会社であるyp.comの運営する“yellowpages.com”で登録した契約者に向け「お買い得情報」のメールを配信することを発表した。同サービスは、ロサンジェルス、アトランタ、ダラスの3都市を皮切りに展開していく、順次拡大が予定されている。
激化する米国のクーポン共同購入サービス市場
米国におけるクーポン共同購入サービス市場は、近年競争が激化しており、そこへどう切り込んで行くのかに注目が集まっている。年内に株式公開(IPO)が予定される業界最大手のグルーポンは先日、利用者の位置情報をもとにクーポンを提供するサービス「Groupon Now」を発表し、それに続いてSNS大手のフェイスブックが競合する「Facebook Deals」というサービスを米国の5都市で試験的に開始、さらに4月にはグーグルでも「Google Offers」という類似サービスが開始された。
一方で、eコマース最大手のアマゾンは、業界2位のリビングソーシャルへ出資しており、同市場に狙いをつけているという。また3月末には、ニューヨーク・タイムズが「TimesLimited」というサービスを開始しており、ウェブサービス企業以外の各社でも同市場での展開が相次いでいる状況だ。
AT&Tでは、売上規模が10億ドルというローカル広告事業を運営している。新サービスはこの延長線上に位置付けられており 9000万人を超える同社の携帯電話加入者が直接的な潜在ユーザーになるこの新サービスが、今後どのように展開して行くのか注目したいところだ。激化する同市場の中で、先行する他社サービスとどう差別化していくかが重要なポイントとなりそうだ。
yellowpages.com
http://www.yellowpages.com/Groupon Now
http://www.groupon.com/nowFacebook Deals
http://www.facebook.com/deals/Google Offers
https://www.google.com/offers/TimesLimited
http://timeslimited.nytimes.com/