被災地で「市場」と「仕事」をつくる
東日本大震災で被災した地域の障がい者福祉事業所で製造された授産品を東京、大阪などの都市部で販売する取り組み、「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトが話題を呼んでいる。
「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトは、震災の被害は免れたものの販売先がなくなってしまった福祉事業所の授産品を回収し、売上が見込める東京や大阪など都心部の企業、福祉事業所に販売を依頼して「市場」をつくるという取り組み。障がい者の雇用支援などの事業を行っている株式会社インサイトが主催し、障がい者支援と関りのある12団体が支援している。
また、活動拠点や仕入先が被災して授産品の製造ができなくなった福祉事業所に対しては、現地での状況確認や他の福祉事業所で製造された製品の回収などの業務を委託し、「仕事」をつくる取り組みも合わせて行われている。
現在の売上高は約320万円
「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトを通じて現在販売されている授産品は、自家焙煎コーヒー、りんごジュース、ジャム、キャラメル、携帯ストラップなど。現在は34の福祉事業所が製品を卸している。一方、販売店舗として参加している企業、団体は、「デリシャス・サン(東京)」、「かたつむりの家(神奈川)」、「梅田スカイビル(大阪)」など現在8ヶ所となっている。
また、イベント会場での販売も行われている。実際に販売が行われたイベントは、「歌舞伎町アートマーケット(東京)」、「アートフォーラムあざみ野(横浜)」などの26ヶ所。プロジェクトを通じての売上高は、6月19日時点でおよそ320万円。
プロジェクトでは、授産品を製造する福祉事業所や販売店舗を引き続き募集しているほか、販売店舗でのボランティアスタッフの募集も行っている。
「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトホームページ
http://www.insweb.jp/report/minnaDE.html