全体概況
日本フードサービス協会は2011年6月27日に5月度の外食市場を発表した。外食市場の5月度の売上の前年比は98%(2%減)、客数の前年比98.6%(1.4%減)、客単価の前年比は99.4%(0.6%減)であり、いずれも前年比を下回った。
しかし、下記の点を踏まえると、3月11日に発生した東日本大震災の影響で落ち込んだ日本経済が持ち直しつつあることが明らかといえる。
1.日銀が国内景気判断を3ヶ月ぶりに上方修正し、政府も6月の月例経済報告を上方修正した
2.外食産業の4月度の対前年比が97.2%(2.8%減)であったが、それよりも回復している
3.土曜日が1日少なかった
4.天候不順だった
業界別概況
ファストフード業態の売上の前年比は99.5%(0.5%減)、客数99.9%(0.1%減)、客単価99.6%(0.4%減)であった。これは麺類、和風、その他業態がそれぞれ前年を上回る一方で、洋風、持ち帰り米飯/回転ずしの業態が前年を下回った結果である。
ファミリーレストラン業態の売上の前年比は96.6%(3.4%減)、客数96.6%(3.4%減)、客単価100%であった。特に落ち込みが激しかったのは、食中毒事件で死者が出た焼き肉の業態で、売上の前年比は88.8%(11.2%減)、客数87.9%(12.1%減)となっている。
パブ・居酒屋業態の売上の前年比は95.1%(4.9%減)、客数94.4%(5.6%減)、客単価100.8%(0.8%増)であった。東日本大震災後の自粛モードで一番影響を受けている業態といえる。
その他についてみてみると、ディナー・レストラン業態の売上の前年比は98.5%(1.5%減)、客数97.4%(2.6%減)、客単価101.1%(1.1%増)となっている。そして喫茶業界の売上の前年比は98.0%(2.0%減)、客数97.3%(2.7%減)、客単価100.7%(0.7%増)となっている。
データからみる外食産業 [2011年5月]概況
http://www.jfnet.or.jp/data/m/data_c_m2011_05_3.html対前年同月比
http://www.jfnet.or.jp/data/m/data_c_m2011_05_2.html