日本のスパコン、7年ぶりに世界一
民主党の看板政策の「
事業仕分け」において飛び出した
蓮舫参院議員の「
2位じゃダメなんですか?」で、一躍脚光を浴びた、日本の
スパコン(スーパーコンピューター)政策。この言葉にめげず、日本のスパコンが快挙を遂げた。
独立行政法人理化学研究所(以下「
理研」)は、20日、
富士通株式会社(以下「
富士通」)と共同で開発している京速コンピューター「
京(けい)」(開発費約
1120億円)が、
第37回TOP500リスト(※)において
第1位を獲得したことを発表した。日本のスパコンが1位になるのは、04年6月の
海洋研究開発機構の「
地球シミュレータ」以来、7年ぶり。
CPU数68544個!
理研の発表によれば、「
京」のシステムは、
672筐体(CPU数68,544個)の構成(現在整備途中)
で、
LINPACK(リンパック、
TOP500を決定するベンチマーク・プログラム)において、
世界最高性能の8.162ペタフロップス(毎秒8,162兆回の浮動小数点演算数)を達成
したという。
理研と
富士通は、
文部科学省が推進する「
HPCI(革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)の構築」計画の下で、この「
京」を開発中で、2012年11月の共用開始を目指している。
文科省もホームページにおいてHPCIを宣伝?
文部科学省は、ホームページにおいて、この「
HPCI」を次のように紹介している。
HPCIは、「京」と全国の大学や研究所などに設置されている主要なスパコンをネットワークで結び、利用者の多様なニーズに応える計算環境を実現するものです。これにより、HPCI上のスパコンで計算したデータを共有したり、共同で分析したりすることなどができるようになります。
節電対策もばっちり
ちなみに、
毎日jpが報じたところでは、
「京」の年間電力消費量は約90ギガワット時で、一般家庭の約2万5000戸分に相当。この夏の節電対策としては、自前のガスタービン式自家発電2基をフル稼働させて対応する
という。
※ TOP500リストは1993年から始まったランキングで、毎年6月と11月の2回、最新の順位を発表している。
理化学研究所 プレスリリース
京速コンピュータ「京」が世界1位に文部科学省
革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築について毎日.jp
スパコン:演算速度ランク世界一「京」を公開