労災認定人数308人は過去最多
厚生労働省は14日、仕事上のストレスでうつ病などの精神障がいを発症し、労災認定された人は2010年度は過去最多の308人になったと発表した。このうち自殺・自殺未遂による認定は65人。また、申請したのは前年度比45人増の1,181人に上り、2年連続で最多となった。
目には見えにくい「心の病」が進む日本
精神疾患での労災認定人数は年々増加し、2008年度には269人に支給決定が下りている。2009年度に234人に減ったが、再び増加に転じた。 また、請求全体の中で労災が認められた割合は29%で、2年連続で30%を下回っている。
労災が認められた人のうち、増加が目立ったのは対人関係のトラブルによるもの。29人から65人にと前年度から倍増している。内訳は嫌がらせやいじめ、暴行によるものが39人、セクシュアル・ハラスメントが8人、上司とのトラブルが17人など。
一方で、過労死などといった脳・心臓疾患によって労災が認められた人は285人と前年度から300人を下回っている。また過労死による認定は113人と2008年度の158人というピーク時から減少している。
平成22年度 脳・心臓疾患および精神障害などの労災補償状況まとめ - 厚生労働省