全盲のテノール歌手・新垣勉が被災地でコンサート
震災から3か月となる6月11日、東日本大震災で大きな被害を出した岩手県大船渡市の避難所でテノール歌手の新垣勉さんが追悼コンサートを開催した。新垣さんは、大震災をきっかけに作られた歌を披露した。
あたたかい歌声に涙する姿も
追悼コンサートで披露された「青い海よ」という歌は、震災に心を痛めた千葉県の男性が作詞を行い、新垣さん宛てに郵送してきたという作品であり、11日が初披露となった。会場となった避難所には、被災した人などおよそ60人が集まり、新垣さんのやさしい歌声に聞き入っていた。
新垣さんは、沖縄県出身のテノール歌手。第二次世界大戦後の沖縄にアメリカ兵を父に日本人を母に誕生した。生後まもなく不慮の事故により視力を失う。その後、両親の離別などがあり、祖母に育てられた。14歳の時に祖母が他界。ある牧師との出会いによって人生を生きなおす勇気と希望をもつ。
東京キリスト教短期大学進学、その後、西南学院大学神学部を卒業するが、歌の道を選び34歳で武蔵野音楽大学声楽科に進み同大学卒業、同大学院修了した。新垣さんは各地でコンサートを開いて平和を訴える活動などを行っている。
新垣勉オフィシャルサイト
http://www.effatamusic.co.jp/index.html