ゴダール最後の長編?カンヌを圧倒した映像美
フランス・ヌーベルバーグを代表する巨匠、ジャン=リュック・ゴダール監督の6年ぶりの新作長編映画「ゴダール・ソシアリスム」が12/18(土)からTOHOシネマズシャンテにて好評公開中です。
「ゴダール最後の長編か」と各国マスコミで騒然となったこの作品は、カンヌ国際映画祭で公開されるや、ファーストシーンから見る者のを圧倒し、巨匠の健在ぶりを象徴した、今年最後の話題作です。
3楽章のシンフォニー、意外なキャスティングにも注目
前作「アワーミュージック」から6年ぶりとなるこの作品は、3楽章のシンフォニー構成となっています。第1楽章<こんな事ども>は地中海周遊の航海旅行中の豪華客船ゴールデン・ウェブ号を舞台に、スペイン内戦によって失われた黄金をめぐりミステリーです。
続く、第2楽章の<どこへ行く、ヨーロッパ>は、ゆったりしたテンポで、フランス片田舎の4人家族と動物たちの8月4日を描き、第3楽章<われら人類>では、人類史を築いたエジプト、オデッサ、パレスチナ、ギリシャ、ナポリ、バルセロナの6つの場を訪問するのですが、すべて第1楽章の航路だった土地。最後のバルセロナでは、観客をあっと驚かす意外な展開が待ち受けてます。
今回の新作では、スタッフのほとんどが新しい顔ぶれとなっていて、ロック・シンガーのパティ・スミスや、経済学者のベルナール・マリス、ロサンゼルス五輪・テニス銅メダリストのタンヴィエなど、意表をつくキャストが「ゴダール色」に染まって登場する様は強烈です。
駆け巡る映像美と音楽、詩情あふれる言葉でカンヌを圧倒した本作は、ゴダールファンばかりではなく、映画ファン全員におすすめする作品です。
映画「ゴダール・ソシアリスム」
12/18日(土)ロードショー
TOHOシネマズ シャンテ
東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ
03-3591-1511
料金/1800円
映画「ゴダール・ソシアリスム」公式サイト
http://www.bowjapan.com/socialisme/TOHOシネマズ シャンテ
http://www.tohotheater.jp/index.html