クーポン業界急成長の陰で
2010年は、中国の共同購入サイトにとってはまさに急成長の一年だった。だが、あまりの成長ぶりに待ったの一声が掛かった。
2010年末現在、中国にはクーポンサイトが1726件あり、2011年に入ったいまも、その数は増え続けているという。消費者にとっては格安でサービスや商品が手に入るため、その人気ぶりはすさまじいものがあるが、専門家は、何の規制も存在しない市場でサイト同士の競争が激化し、弊害も起きている。
苦情も増加
通販に関する苦情を取り扱う中国電子商会(CECC)に昨年寄せられたクーポンサイトの苦情数は850件。苦情の中身は、購入商品が偽物である、商品が劣化している、商品がなかなか届かない、またはまったく届けられない、といったものだという。
クーポンサイトのなかには、不当に値段をつり上げた上でクーポン値引きしたり、消費者からの支払いを回収後にきれいさっぱりネット上から消えてしまったり、というところもあるようだ。
専門家によれば、クーポン業界を規制する法制度がまだ存在せず、消費者保護は難しいという。また、サイト側も、自主規制などして存続を図る必要がありそうだ。ちなみに、昨年は半年間で200の共同購入サイトが閉鎖を余儀なくされたそうだ。
中国の共同購入サイト 自主規制を求められる