ヤフー参戦、グルーポン系市場に一石を投じる
行きたいエリアや今いる場所を検索するだけで、その地域周辺のいろいろなお店や施設などのあらゆる情報を地図と一緒に見ることができる、日本最大級のジオサービス「Yahoo!ロコ」が4月からスタートする。
ユーザーの現在地に関連した情報をまとめて得られるようにするとともに、飲食店などの店舗情報を無償、もしくは有償で掲載していく。
利用者数は2600万人、ページビューは17億にのぼり日本最大のジオサービスに
同サービスは、開始時点で月間2600万人、17億PVを見込んでおり、日本最大級の集客力で掲載店舗を募る。「ぐるなび」といったクーポンサイトや「グルーポン」などの共同購入サイトに対抗する同サービスが、どこまで差別化を図れるかがキーとなりそう。
同様のジオサービスはグーグルがすでに「Googleプレイス」として展開しているが、「ロコ」はヤフーが持つ豊富なコンテンツを統合しているのが特徴となる。道路交通情報やグルメなどの情報をまとめて見られるサービスは、ユーザーにとって利便性が高く、幅広い年代に受け入れられそうだ。
その一方で、店舗経営者のメリットとしてあげられるのは、低いコストでWebを利用した集客・販促が行えるところ。店舗がロコに登録すると「ロコ プレイス」と呼ばれる店舗専用のホームページを開設できるうえ、ロコやYahoo!検索からユーザーの誘導が可能となる。さらに自社サイトへのリンクも自由で、携帯電話やスマートフォン向けのページも自動的に作成される。サイトのデザインテンプレートは200種類もあり、店舗の個性を簡単に出すことが出来る。
Webを使った店舗販促は「ぐるなび」やリクルートの「ホットペッパー」の得意分野だが、最近グルーポンなどの共同購入サイトも勢いを増している。ロコの利用は更新回数などに制限がある「エントリープラン」が無料となり、有償版のスタンダードプランは年間3万6000円からと低価格。年間数万~数十万円と言われるクーポンサイトの加盟料や、3割~5割の成功報酬をとる共同購入サイトに比べて、店舗側の負担は軽い。
ヤフーは1月20日から、代理店経由でロコの営業を始めた。圧倒的な「集客力」と「無料」で注目されそうな新サービスが、今後どれだけ浸透していくか、こちらも注目していきたい。
Yahoo!ロコ
http://loco.yahoo.co.jp/Googleプレイス
http://www.google.co.jp/landing/placepages/