政治の分野でのITの役割
ITは政治のプロセスの進化に大きな役割を果たしている。今日では昔に比べて非常に多くの情報が利用可能になっているが、人々は政治の分野でどのようにその情報を利用しているのだろうか。政治情報へのアクセスや利用の仕方はどれだけ知られているだろうか。
こういった疑問に関して、情報関連企業であるBCSは座談会を実施し、インターネットとソーシャルメディアがどのように総選挙の結果に影響するかを調査した。
この座談会にはパネリストとして、ヒラリー・クリントン米国務長官の元顧問を務めたジャグ・シン氏、Guido Fawkesブログの著者であるポール・スタインズ氏、労働党所属の国会議員であるデレク・ワイアット氏などが参加した。
政治プロセスのスピードアップ
インターネットやソーシャルメディアによって政治のプロセスはスピードアップした。座談会の中でワイアット議員は次のように述べた。
「有権者たちは自分たちが送信したEメールやメッセージに対する瞬時のレスポンスを期待している。」
彼は国会議員として初めて自分用のiPhoneアプリを作ったことで知られているが、それを利用することで、通常なら全く接点のなかった有権者と触れ合うことができるようになったという。ソーシャルメディアやインターネットは政治の在り方を変えつつあるのだ。
一方で、座談会では、ツイッターやフェイスブックやユーチューブが選挙において一定の役割を果たしているものの、最も広範囲の聴衆に最も大きなインパクトを与えるのはやはりテレビ討論であろうという点では同意した。しかし、Eメールなしでは選挙活動が効果を持たないということも認めている。
情報を利用する側の意識
情報は自由で公正な社会のために必要不可欠であり、合理的な政治討論の基盤になるものである。BCSは市民が利用可能な情報の総量や質はそれほど大きく変化しないとみている。
つまり個人がいかにインターネットやアプリをうまく利用して情報にアクセスし、その情報を精査して次の政権を担うのは誰がふさわしいかを決めることが重要だということだ。
Digital democracy comes of age
http://www.computing.co.uk/computing/comment/2261631/digital-democracy-comes-ageBCS
http://www.bcs.org/server.php?show=nav.1