視覚と聴覚の重複障害者の盲ろう者が利用できる補助犬
盲導犬や、視覚障害者をサポートする聴導犬はすでに実用化されているが、どちらの障害者もカバーする盲聴導犬は極めて珍しい。
視覚と聴覚の重複障害者の盲ろう者が利用できる補助犬、盲聴導犬の訓練に、滋賀県守山市の聴覚障害者施設が取り組んでいると先日、産経新聞が報じた。厚生労働省によると、盲聴導犬は世界的にも例がないとのことだ。
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Per Ola Wiberg ~ Powi's photostream補助犬を使って自由に歩きたいと希望したのがきっかけ
産経新聞によると、訓練に取り組んでいるのは、滋賀県守山市にある「びわこみみの里」(守山市水保町)。施設に通う44歳の男性盲ろう者が、家族らの介助がなければ外出が困難で、補助犬を使って自由に歩きたいと希望したのがきっかけだった。
この盲聴導犬は、ラブラドール・レトリバー。訓練士が週1回、施設内で調教を続けているが、盲聴導犬の育成は難しく、盲ろう者が犬に触れることで指示を出したり、車の接近など危険を感じ取ったりするため、犬に特殊な誘導器具をつなぐなどの工夫をこらしているという。
すでに盲導犬の知名度は高い。しかし、聴導犬はまた少なく、今回の盲聴導犬となると、世界的にも例がないとのこと。行政などによる法整備、障害のレベルに対応した犬の育成、実用化など、まだまだ課題は多いが、盲ろう者の切実な願いが、さらなる大きなステップになることを祈りたい。
【minastirith 執筆】
2.2万人を導く 世界初「盲聴導犬」訓練中、滋賀の聴覚障害者施設 (MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/100414/wlf1004141145000-n1.htmびわこみみの里
http://www.33nosato.jp/