空に浮かぶホテル
CNNによるとイギリスの会社セイモアパウエル(本社・ロンドン)が未来型の飛行船「エアクルーズ」の設計プランを発表した。
同社の交通部門を率いているニック・タルボット氏は「航空機の狭く不便な空間で、長時間のストレスに耐える。そんな旅の形に疑問を投げ掛け、未来型のぜいたくを提案するのが、エアクルーズの構想だ」語っている。「A地点からB地点まで素早く移動することよりも、ゆったりとした旅の経験自体を楽しみたいと考える人々に、きっと喜んでいただけることでしょう」
発表されたプランによると、エアクルーズは高さ約265メートルの乗員20人、乗客100人の縦型飛行船。設備として広々とした空間にレストランやバー、ラウンジなどのスペースを設けてい。
浮遊方法
浮力には主に水素ガスを使い、必要な電力は燃料電池や太陽光発電でまかなう。大気汚染や騒音の心配がないのも、大きな特長だという。
エアクルーズの時速は100―150キロ。ロンドン・ニューヨーク間は37時間の旅となる。乗客はその間、都会の摩天楼や緑深い国立公園を眼下に眺めながら、優雅なホテルライフを楽しむことができる。
「豪華船でのクルージングを、空中に浮かべたようなもの。これからの時代は、そんな旅を味わう時間の余裕こそが一番のぜいたくになる」と、タルボット氏は力を込める。
ただ設計チームによると、現時点では製作に膨大なコストがかかるとみられ、実用化までにはしばらく時間がかかりそうだ。